FotR劇場版Review

FotRの冒頭は、緑豊かなホビット庄のシーンからはじまります。
ガンダルフの歌を聴いて飛びおきるフロドのアップ。
第一印象はなんといってもあの大きな青い瞳。
きれいなブルーの瞳と、ちょっといたずらっぽく微笑んだ口元に、あっという間にフロドの世界に引き込まれてしまいました。
ビルボのバースデーパーティー、子供たちに花火をみせてあげるガンダルフの嬉しそうな好々爺ぶりや、楽しそうに踊るフロドがすごく好き。
このときのくったくのないフロドたちの姿があるからこそ、ホビット庄を愛するが故のそのあとの旅が生きてくるんだと思う。
ビルボが旅立ち、ついに指輪がフロドのもとにやってくる。
ガンダルフの話を聞いて、自分はシャイアを離れなくちゃいけないんだ、、って悟るシーン。
指輪をぎゅっと握り締めて「What must I do?」って言うフロドがすごく健気でかわいい。
急いで旅支度をして、「国を渡って歩くことだって平気だよ。」って胸を張ってみせる。
そんなフロドを見つめるガンダルフの眼差しもすごく優しい。
それにしても、出発前にサムとフロドの関係に関する話がちっともないから、その後の二人の関係もいまいちしっくりこない。
原作ほどの主従関係じゃなくてもいいから、それでもサムはフロドのお世話をする人なんだ、、っていう説明がなかったのは苦しいぞ。
マゴット爺さんの畑から野菜を盗もうとして偶然2人と遭遇するメリー&ピピン。
突然現れるナズグルに、メリーはいち早くフロドの切迫した状態を悟って機転をきかす。
ナズグルの注意をそらすためにマッシュルームを投げるのもメリーだし、いかだでの逃走をとっさに思いついて誘導するのメリー。
ピピンは「何何?」って感じだけどメリーは余計なことも言わず聞かず、みんなをちゃんと引っ張っていってるのがすごくいい。
ブリーでストライダーと合流。ここもなぜアラゴンがブリーにいて、「バギンズ」っていう名前に反応したのか?は結局説明なし。
リベンデールでビルボに再会するフロド。大きなベンチに座って足をぶらぶらさせて座ってるビルボがかわいい。
councilにて、みんなが大声で怒鳴りあう中のフロド「I will take it.」もう一度大きな声で「I will take it to Mordol!」
誰もが自分以外の人になすりつけようとしていた危険な任務を、小さな人がたったひとりでやろうとしている。
その勇気に、ギムリやボロミアは打たれたんだと思う。
フロドの前にひざまずいて「命をかけて供をする」と誓うアラゴン。
それまでの旅ではホビットたちのことを子供のように扱っていたアラゴンも、ここからはちゃんとフロドと同じ視点で対等の立場を示すようになるんだよね。
「and you have my bow」「and my ax.」レゴラスとギムリの宣言もかっこいい。

いよいよ指輪を捨てる旅がはじまる。
何度観ても大好きな、メリピピに剣の練習をさせるボロミアのシーン。2人に転がされながらもすごく楽しそう。
ボロミアは本当にメリピピのことをかわいがってたんだと思う。
モリアの入り口で怪物に捕らえられるフロド。
このときサムもフロドも、「ストライダー!」ってアラゴンにしか助けを求めてないの。まだこの時点ではアラゴンにしか信頼をおいてないのかな?
そしてバーリンの墓前での井戸。ちょっとした好奇心がとんでもない事態を引き起こしてしまうピピン。
井戸の前でガンダルフに叱られてるときの表情がかわいすぎ。
でもオークには真っ先に向かっていくんだよ。責任を感じてたんじゃないかな?
モリアの崩れていく橋を渡るシーン、ここでもボロミアは「メリー!ピピン!」と二人をしっかり抱きかかえて橋を渡ってる。
アラゴンも最後までフロドを守ってる。フロドをしっかり抱きとめるレゴラスもよかったな、、。
私はなにせホビット好きなので、ホビットに優しいシーンに弱いのよ。
モリアの闇に落ちていくガンダルフのもとに駆けて行こうとするフロドを抱きしめて止めるボロミア。
そして泣き崩れるホビット達を「もう行かなくては。」と促すアラゴンに「もう少し時間をあげてくれ!」と憤るボロミア。
やっぱり誰より人間味があるのがボロミアなんだよね。(普通の人間は彼だけだから当たり前と言えばそうなんだけど。)
PJはボロミアが好きだったんだろうなあ、、原作よりも暖かい書かれ方になってる。ショーンBかっこいいよ〜。
ガンダルフが落ちたときのアラゴンの表情もすごくよかった。
ガンダルフを失ったことは、ある意味アラゴンにとってが一番痛手だったかもしれない。
でも「後はお前が導け!」と言われた言葉をかみしめて走り出すアラゴン。
そして私が何度見ても感動しちゃうのは、モリアを出たあとのフロドのカット。
みんなから離れてひとりで歩いていくフロドに呼びかけるアラゴン、振り返るフロド。
何も言わず静かに頬に流れる涙。泣きじゃくるメリピピとは対照的に静かな涙なんだけど、
フロドの悲しみがそのワンカットで痛いほど伝わる。イライジャってすごい。美しくて悲しい。
ロスロリアンのガラドリエルは本当に美しかった、、、あのCGはちょっとやりすぎ?と思ったけど。
このあたりからボロミアがだんだん指輪の魔力に犯されていくんだよね。
船で下っていく途中、古のゴンドールの王像を見たときのボロミアの笑顔が切ない。
これがボロミアが見せる最後の本当に嬉しそうな笑顔になるから。
ボロミアはなんとしてもゴンドールの民を守りたかった。
そこに力の指輪がある。それさえあれば自分の民を守れる。
それなのに小さくて弱いホビットなんかがそれを持ってみすみす敵に捕まりに行くようなまねをしている。
ボロミアが指輪をどうしても欲しかった気持ちはすごくよくわかる。決して自己の欲のためじゃない。自分の民、父、弟を守りたかった。
正気に返ったボロミアが、追い詰められたメリピピを救うために走ってくるシーンは鳥肌ものに感動してしまう。
やっぱりやっぱりボロミアはメリピピをほんとに可愛がってたんだよね。
そしてそのボロミアが打たれたとき、必死に向かって行った小さな二人にも涙涙。
死んでいくボロミアに、ゴンドールを落とさせはしない、と誓うアラゴン。それを聞いてほっとしたような笑顔を見せるボロミア。
ああああ、ボロミア〜号泣。

一人で旅立つことを決めたフロド、必死に追うサム。ここも大好きなシーン。
サムがずぶ濡れになりながら、「I don't meant to.」って繰り返すところがすごく好きなのです。

でも、でも、最後の最後にもうひとつどうしても納得いかない場面が、、。
「メリーとピピンを助けに行こう!」というアラゴンに「Yes!」と走り出すギムリとレゴラス、楽しそうじゃんかよう。
なににっこりしてるんだよう、仲間が連れ去られたんだぞう。あそこは「にっこり」じゃなくって、憤りを見せて欲しかった。
メリピピを心配する素振りが欲しかった。

モルドールへの岩場にたどりついたフロドとサム。
「サム、おまえがいてくれて嬉しいよ」と言うフロドに、はずかしそうににっこりするサム。いいシーンだ〜。
そして2人がゆっくりと岩場を降りていくカットで第1部は終了となりました。

最後に余談ながら。メリーがピピンのことを時々「PiP」って呼んでるのね。くうう、かわゆいなあ。

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